◆英語のHPや、小説などに出てきた単語や、関連事項をメモしてあります。 ◆リンクは私のHP内の写真や文章などの参考ページが別窓で開きます。
stallion 雄馬、去勢していない牡馬、種馬(たねうま)、種牡馬(しゅぼば)、英語圏では繁殖に使わない牡馬は若いうちに去勢する場合が多く、区別して呼ばれるようです。
gelding 去勢した牡馬、せん馬(せんば。「せん」の漢字は馬偏に扇)。去勢すると大人しくなる、大きくなる、予定外の繁殖をしないなど理由はいろいろのようです。ゲルディングと読みます。
mare 雌馬、牝馬(ひんば)、母馬、
foal 仔馬。ロバやラバの子供にも使うようです。
colt 牡の仔馬
filly 牝の仔馬
steed (古語、雅語)馬。軍馬。
charger (古語、雅語)軍馬。将校用の馬。騎兵隊の馬。
stud 種馬。種馬の厩舎。stallion。
entire 完全なという意味から、去勢していない馬。種馬。stallion。(辞書には載っていますが、この意味での使用例はあまり見たことがありません)
pony 小型の馬。体高(地面からき甲 withers までの高さ)が約140cm以下の馬をポニー、それ以上をホースと区別する。ただし、ポロに使う馬は140cm以上あるが polo poney と呼ばれる。
cob 小型で足が短く力の強いタイプの馬。体高150cmくらいの馬を呼ぶようです。
donkey 驢馬(ろば)。耳が長いので日本では兎馬(うさぎうま)と呼ばれることもある。
mule 騾馬(らば)。牝馬と牡驢馬の間に生まれる動物。繁殖能力は基本的になく、人間が使役のために作っている。耳が長く尻尾は馬に似ていて、性格は穏やかで力が強い。馬と驢馬の良い特徴が出ているとされる。
hinny ケッテイ(この漢字はこのパソコンでは表示できません。馬偏に夬で「けつ」、馬偏に是で「てい」)。牝驢馬と牡馬の間に生まれる動物。繁殖能力は基本的になく、性格や特徴は騾馬(らば)と反対に出るので扱いにくいといわれるが、国によっては使われている場合もある。
Przewalski's wild horse モウコノウマ(蒙古野馬)。プルツェワルスキー馬。「蒙古の馬」ではなく、野馬(のうま)、野生馬。現在地球上に存在する唯一の野生馬で、他の各種の馬(重種、中間種、軽種、ポニー、在来種、他すべて)とは異なる種類の馬。学名 Equus przewalskii、モンゴル語で「タヒ」
Thoroughbred サラブレッド。もともと「純血種」という意味ですが、約300年前に「バイアリーターク Byerley Turk(1680年生)」「ダーレーアラビアン Darley Arabian(1700年生)」「ゴドルフィンアラビアン Godolphin Arabian(1724年生)」の3頭のお父さん馬から始まった血統の、競馬に使われる種類の名前としてのほうが有名ですね。
Haflinger ハーフリンガー。小柄で毛色が皆、尾花栗毛(flaxen chestnut)という珍しい種類の馬。
Friesian フリージアン。毛色が青毛だけの馬。豊かな鬣と尻尾、足元にも長い毛がある。乗用や馬車などに使われる種類。
mane 鬣(たてがみ)
withers き甲、首の付け根の背中の一番高い所、馬の体高は地面からここまでの高さ。
馬の毛色の話をはじめたら、とても種類が多くて、まとめるのが大変です。それだけのHPもあるくらいです。とても大まかですが、良く出てくる単語を簡単にメモメモ。
こちらに写真がありますので興味のある方は是非ご覧ください。「馬の毛色いろいろ」
dark chestnut 栃栗毛(とちくりげ)。黒味がかった黄褐色から黒味の濃いものまで、とても微妙な色合いで、幅広い毛色。
flaxen chestnut 尾花栗毛(おばなくりげ)。栗毛の体に、たてがみと尻尾が、金色から白っぽい色をしている毛色。
bay 鹿毛(かげ)。体は茶色で鬣と尾が黒。
dark bay 黒鹿毛。鹿毛の色の黒っぽいもの。
brown 青鹿毛。全身がほとんど黒い毛色で、眼や鼻の周辺がわずかに褐色(日本語では黒い毛のことを「青」ということが多い)。
black 青毛。すべての毛が黒い毛色。
gray 葦毛(芦毛・あしげ)。生まれた時は茶色や黒い毛をしているが、年をとるにつれて白くなる毛色。濃さはいろいろ。毛は白くなっても肌の色は褐色や黒。通常日本語で「白馬」と呼ばれるのはこの毛色。
dapple-gray 日本の古典に出てくる「連銭葦毛(れんぜんあしげ)」はこれ。丸い形を連ねたようなぶちの色をした葦毛。
cremello 佐目毛(さめげ)。生まれた時から白か、クリーム色で、目が青いそうです。「白毛」に似ていますが遺伝子が違うそうです。日本古来の馬(在来和種)にまれに生まれ、昔は神社の御神馬に奉納したとか。
white 大変珍しい毛色。生まれた時から白く、肌の色はピンク色。眼は茶色のことが多いようです。アルビノではなく、アルビノの馬は目が赤か青をしている。ただし、諸説あるのではっきりは分かりません。
Palomino パロミノ。月毛(つきげ 鴾毛とも書きます)。金色の馬体に白かクリーム色のたてがみと尻尾です。金色は濃いものから薄いものまでいろいろです。尾花栗毛(おばなくりげ flaxen chestnut)に似ていますが、別の毛色。
pint 駁毛/斑毛(ぶちげ)。白地に茶色や黒の大きな斑、またはその逆。サラブレッドにはないが他のいろいろな種類にはある毛色。
tobiano 斑毛の模様の種類の名前。トビアノ。背中の部分は主に白く、足の付け根の横腹の辺りが濃い色、顔にも濃い色の部分があり、足は四本とも白いのが特徴だそうです。斑の周囲のラインはなめらかです。
overo 斑毛の模様の種類の名前。オヴェロ。顔が白い場合が多く、したがって目も青いことが多いようです。白い毛のところは色素がないので、目の周りが白い毛だと、目も薄い青色になるのです。お腹から背中に向かって白い色がありますが、背中は濃い色です。足も、濃い色の場合が多いようです。斑の周囲はぎざぎざしています。
piebald 、skewbald イギリスやアイルランドでは、黒と白のピントは「パイボールド」、黒以外の色と白のピントを「スキューボールド」と呼び分けているようです。
paint 「ペイント」という毛色は「アメリカ・ペイントホース協会」に登録している馬で、クォーターホース、サラブレッド、及びペイントホースの血統のみだそうです。つまり、斑模様だけでなく、単色の馬も含まれるんだそうです。
leopard 豹紋(ひょうもん)。アパルーサ(Appaloosa)に出る毛色。豹のような、または犬のダルメシアンのような斑点のある毛色。アパルーサは、毛色ではなくて馬の種類で、西部劇などでネイティブアメリカン(インディアン)がよく乗っているお馬です。
buckskin 河原毛(かわらげ)。黄色っぽいからだに、濃い色のたてがみと尻尾、足の下のほうも少し黒っぽい毛色。サラブレッドにはない毛色です。英語では、色の出方によっては「Dun」になる場合もあります。
dun 「Dun」の毛色には、必ず「鰻線(まんせん)」英語では「dorsal stripe」があります。ほかには、足にシマウマのような縞が薄く出たり、耳の先が黒っぽかったりという、原始的な特徴があるそうです。日本では特にそのような毛色の分け方をしていないのか、Dunは”褐色の馬”と翻訳されることが多いですね。Dunは色的には、黒っぽい色から黄色っぽい色まであり、鰻線など原始的な色の特徴が出ている毛色がDunのようです。英語だと、木曽馬の毛色も、ベイとダンに分けられるのでしょうか。
dorsal stripe 鰻線(まんせん)。体全体ではなく、背中に出る黒っぽい線のこと。在来和種やモウコノウマなど、古いタイプの馬やロバには、必ずでは無いのですが、背中に黒い線が出るものがあります。シマウマの背中にも同じような線の模様がみられます。サラブレッドなどにはない、古い種類の特徴的なものです。たてがみの終わるところ、つまりき甲から尻尾の付け根まで、背中にまっすぐに黒い線が見えるものです。鹿毛の子は黒い線、栗毛の子は、濃い茶色の線が出るそうです。
dressage 馬場馬術
jumping(show jumping) 障害飛越
eventing(three-day event) 総合馬術
vaulting 軽乗。ヴォルティング。
modern pentathlon 近代五種。
polo ポロ。
driving 馬車競技。1頭、2頭、4頭など種類があります。
Marengo マレンゴ。ナポレオン一世の愛馬の名前。
Byerley Turk バイアリーターク(1680年生)
Old Bald Peg オールド・ボールド・ペッグ
Flying Childers フライングチルダーズ。1714年生まれ。競走馬としての最初の偉大なサラブレッドと呼ばれている馬。
Eclipse エクリプス。1764年、皆既日食の日に生まれたのでこの名前を持つ。多くの名馬の祖。
POTOOOOOOOO(Oが8つ)または POT-8-Os エクリプスの子供で、優秀な成績を残した栗毛馬(1773年生)。「Potato」の意味で書かれたようですが、日本語の文では「ポット・エイト・オーズ」などと書かれています。詳しくはこちらで。
Man o'War マンノウォー。「Man of War」を略したつづり。軍艦(Warship)という意味。1917年生まれの強い種馬。映画になった「Seabiscuit(シービスケット)」のおじいさん馬(お父さんは「Hard Tuck」)。シービスケットと一騎打ちをしたライバル馬の「War Admiral(ウォーアドミラル)」のお父さん馬。
Derby ダービー。1780年に第1回の競走が行われました。
Grand National グランド・ナショナル。もっとも有名で過酷といわれる、英国の障害レース。始まったのは、1839年だそうです。映画「緑園の天使」や「チャンピオンズ」の舞台にもなっています。
mount 馬に乗ること(地面から馬の上に移動する)。乗馬。馬に乗っている状態。騎馬警官は"mounted police(man)"です。
dismount 馬から下りること。下馬(げば)。
sit 馬に乗るという意味では、あまり使われませんが謙遜して言う場合や、技術的な事には使うようで、「sit on a horse」というような言い回しは時々見かけます。また、rising trot(軽速歩:けいはやあし)は、sitting and rising して乗ります。普通の速歩は sitting trot と呼ばれるようです。乗馬をするに方は「速歩が上手く乗れない(座れない)=お尻が鞍の上ではねてしまう」感覚がおわかりだと思いますが、こういう時には、ride ではなく sit を使うようです。
astride [形、副、前]またがって。サイドサドル(婦人用の横鞍)の乗り方に対して、またがる乗り方。〈例〉sit astride a horse
bolt 逃げる。驚いて急に駆け出す。工具のボルトの意味もあり、繋ぎ止めておくイメージがありますが、矢という意味もあり、これは飛んで行くものですし、稲妻という意味もありますね。
bolter 逃げる馬。
It is too late to shut the barn(stable) door after the steed(horse) is stolen.
buck (馬などが)後ろ足を蹴り上げる。乗り手を振り落とす。
nappy 馬が騎手の指示する方向に進まない状態。辞書には載っていませんが、主にイギリスで使う言い方のようです。He was very nappy. とか、His napping and bucking are his way of saying. というような形で使われています。
by a nose (競馬のゴール)鼻の差で。小差で。辛うじて勝つ。
brake in 調教する
vault upon a horse 馬に飛び乗る
as stubborn(obstinate) as a mule (騾馬のように)頑固な
cavalry 騎兵。騎馬隊。
dragoon 竜騎兵。銃を持った騎兵。
side saddle 婦人用の横鞍(よこぐら)。
stirrup 鐙(あぶみ)。鞍から皮紐で下がっている人の足を乗せる金具。
stirrup leather 鐙革(あぶみがわ)。鞍から鐙をつるしているベルト状の革紐。
rein 手綱(たづな)。通常 reins と複数形で使われることも多いようです。手綱は2本に分かれていて真ん中で繋ぐようになっているためか、ウエスタンなどは2本繋がずにまとめて持つだけだし、もしくは、軍馬などは大ろくで2本使うことが多いからか、わかりません。
bit 馬銜(はみ)。馬に指示を伝えるために口の中に入れる、主に金属で出来た道具。
bridle 馬勒(ばろく)。馬銜や手綱などをあわせた呼び方。
martingale マルタンガール。胸繋(むながい)と訳されている場合が多いが、別の働きをする補助具。馬が首を上げすぎないようにする革などで作られた道具。胸繋や腹帯と手綱をつなげるなどいろいろな種類がある。
stable 厩舎(きゅうしゃ)、馬小屋
pasture 牧草(地)、(牧草を)食べる、放牧する
turnout 馬車(御者、従者、馬、装備、全て含めて)
cart 荷馬車(二輪、四輪)
Put the cart befor the horse. 本末転倒
wagon 荷馬車(四輪)
coach 駅馬車、郵便馬車、大型四輪馬車
このページの背景は「ouma club」さんからいただきました
◆単語の意味はほとんどが馬に関する部分のみです。他の意味は辞書などで確認してください。
◆abc順ではありません。お探しの単語がある場合、ブラウザの検索機能を使ってみてください。ツールバーの「検索」を選ぶと検索窓が開くと思います。
◆「指輪物語 二つの塔」では、ガンダルフの馬、飛蔭たちのことが steed と書かれています。
◆80年代のアメリカのTVドラマ「ナイトライダー(Knight Rider)」には、黒いスポーツカーが steed と呼ばれるシーンが何度かありました。
◆「ホーンブロワー 海老と蛙」のエドリントン伯爵の馬は a magnificent charger と書かれています。
◆「BONAPARTE'S White Barb CHARGER, MARENGO」:ナポレオンの愛馬「マレンゴ」がワーテルローの戦いの後、ロンドンで展示された時のチラシには、こう書いてあったそうです。「barb(バルブ)」はエジプト大陸産の馬。
《参考》charge 突撃する。襲撃する。(銃の)弾を込める。
映画の字幕などで、mule が「馬」とか「ロバ」と訳されているのを時々見かけますが、違う動物なのでぜひ正しく訳してほしいと、私は常々思っています。
モンゴルの遊牧民の馬(体高が低いので、モンゴリアン・ポニーとも呼ばれる)とは別の種類。
小説など文学的文章の場合は、日本語で葦毛を白馬というように、白く見える馬のことを「white horse」と表現することは多いようです。
roan 粕毛(かすげ)。粕毛は、白っぽいものから黒っぽい物までいろいろな色に見えます。栗毛や鹿毛などに白っぽい毛(刺毛 さしげ)が混じっているのが特徴です。葦毛と違うのは、生まれた時からほぼ同じ毛色をしていること。顔や足の下のほうと、たてがみと尻尾には刺毛が少ないので色が濃いままのことが多いようです。
青粕毛(Blue Roan)、鹿粕毛(Bay Roan)、栗粕毛(Red Roan、または Strawberry Roan)など、もとの毛色によっていろいろな名前がつけられているそうです。
白い刺毛があるためか、辞書にも「葦毛」と出ている場合がありますが、別の毛色。
◆ホーンブロワーが「海老と蛙」で乗った馬は、葦毛と訳されているが実はこの色
薄めの色を「イザベラ(Isabella)」と呼ぶこともあります。これは、スペインのイザベラ女王がこの毛色の馬が好きだったからだそうです。1519年頃の話。その女王さまの馬を、アメリカに持ってきて、一頭をファン・デ・パロミノという人にあげたそうで、そこからこの呼び方になったとか。
日本ではあまり目にすることがなく、ホルスタイン種の牛の模様に似ているので「牛みたい」と言われることが多い。可愛いので私は大好きです。
アパルーサの毛色としては、茶色っぽい体に、腰の辺りが白くなっている、「ブランケット(blanket)」が一番有名ですが、ほかに、濃い色の体に、白く細かい斑点が出る「スノーフレーク(snowflake)」、粉砂糖をかけたような「フロスト(frost)」などがあるそうです。
Darley Arabian ダーレーアラビアン(1700年生)
Godolphin Arabian または Godolphin Barb ゴドルフィンアラビアン・ゴドルフィンバルブ(1724年生)アラブ馬といわれていますが、バルブ馬という説もあるようです。
◆ちなみに、man には船という意味があります。普通は merchantman(商船)のように、何かの単語と組み合わせて使うようです。オペラのタイトルにもある「Dutchman」は幽霊船という意味。
Oaks オークス。牝馬(ひんば)だけの競走で、1779年に始まりました。
St. Leger セントレジャー。1776年から。
2000 Guineas 2000ギニー。1809年から。
1000 Guineas 1000ギニー。牝馬だけのレース。1814年から。
〈例〉He mounted his horse and rode away.
《参考》私のHPのタイトル「Ride on!」は『指輪物語』の中のガンダルフの「乗り続けよう!」という台詞からつけたものです。
◆シャープシリーズ「Sharpe's Triumph」では、大佐に「You can ride a horse?」ときかれた乗馬の苦手なシャープは、嫌そうに「I can sit on one, sir.」と答え「Good enough.」と言われています。このやり取り、ドラマでもキャラクターを変えて引用されていました。
◆ディック・フランシスの小説「連闘」の原題は「BOLT」で、獣医が馬の安楽死に使うボルト銃がでてきます。
It is too late to shut the stable door after the horse has bolted.
《諺》馬が盗まれた(飛び出した)後で納屋の戸を閉めても遅すぎる。後の祭り。
ただし、本来の「おむつをしている」という意味で使われる場合もあるようです。
こちらに馬のおむつの写真があります
〈例〉win by a nose
余談ながら、帆船のバウスプリットの下に突き出ているドルフィンストライカーをマーティンゲールとも呼ぶ。同じスペル。引っ張り合う力でバランスを取る道具。