〜粕毛〜 「粕毛(かすげ)」、「糟毛」とも書きます。英語では「Roan(ローン)」です。ときどき「葦毛」と翻訳されていることがありますが、違う毛色です。
粕毛は、白っぽいものから黒っぽい物までいろいろな色に見えます。栗毛や鹿毛などに白っぽい毛(刺毛 さしげ)が混じっているのが特徴です。葦毛と違うのは、生まれた時からほぼ同じ毛色をしていること。顔や足の下のほうと、たてがみと尻尾には刺毛が少ないので色が濃いままのことが多いようです。
青粕毛(Blue Roan)、鹿粕毛(Bay Roan)、栗粕毛(Red Roan、または Strawberry Roan)など、もとの毛色によっていろいろな名前がつけられているそうです。↓ハワイ・オアフ島の「クアロアランチ」にて。種類はクウォーターホースだと思います。赤っぽい色にみえる、ストロベリー・ローン。栗毛に白い刺毛がある毛色。お腹の辺りが少し白みが多いですね。
↓下の三枚の写真はおなじお馬。逆光でわかりにくいですが、ブルー・ローンもしくはベイ・ローンかも知れません。黒っぽい粕毛です。ちなみに、ブルーは黒い毛色、ベイは鹿毛です。
↑↓顔、足、たてがみ、尻尾には濃い色が残っているというのがわかるでしょうか。
英語で書かれた小説を読んでいると、「粕毛」の馬が時々出てきますが、上に書いたように「葦毛」と訳されているのを時々みかけます。白い刺毛=葦毛、と勘違いされるためでしょうか、もしくは、日本の読者は粕毛と書いてもイメージしにくいからでしょうかね。
ホーンブロワーが「海老と蛙」で乗っている馬は、原作では粕毛です。また、シャープの邦訳されていない「Sharpe's Triumph」では、シャープが雌の粕毛に乗っています。デイヴィッド・エディングスの「聖騎士スパーホーク」では、スパーホークの愛馬ファランが粕毛です。平家物語でも、平山季重という武士が糟毛の馬に乗っています。
〜〜それぞれの毛色の説明と写真にリンクしています〜〜
毛色TOP、 葦毛、白毛、佐目毛、 駁毛、 粕毛、 河原毛、 豹紋、アパルーサ、 パロミノ(月毛)、 栗毛、尾花栗毛、 鹿毛、青毛、 モウコノウマ、シマウマ、ロバ、Dun
一番上に戻る 馬と旅行へ HOME